調査・見解・提言

【15.08.01】景況調査2015/4月~6月

経営状況は全体的に上昇

調査期間 6月16日~7月7日
回答 112社/389社(29%)

■見通し好転予測

   現在の経営状況は業況判断DIを全業種で見ると、売上高DIは四月調査の八.五から二二.三に一三.八ポイント上昇、経常利益DIも五.七から一六.一へ上昇、資金繰りDIもマイナス一.九から六.三へと転じた。
 七月~九月の経営の見通しは、売上高は一七から三一.三へと好転予測、経常利益も一〇.四から二一.四へ、資金繰りも四.七から一〇.七へ好転を見込んだ。

■建設業、製造業が好調

   現在の経営状況を業種別で見ると、売上高DIは建設業三二.九ポイント上昇、製造業も五八ポイント上昇した。卸小売業は九.五ポイント下降した。
 経営の見通しを業種別に見ると、売上高DIは建設業で三.一ポイント、製造業で三〇.四ポイント、サービス業で二二.三ポイント好転予測。卸小売業は一六ポイント悪化予測だった。

■新幹線開業後7割が影響なし

 北陸新幹線の影響については、前回の開業までの影響は、よい影響があるが三五%、影響なしが五〇%だったのに対し、開業後三ヶ月の影響は、よい影響が一九%、影響なしが七〇%となった。
 夏の賞与は七八%が支給、うち昨年同様が六三%、昨年よりアップが三三%となった。

■北陸景況は他地方より良い

【総評】
 今期は、全国動向と同様に小幅改善を確認できる。北陸新幹線の建設・開業効果も一服した感じだが、北陸の景況は引き続き他地方に比べると相対的によい。景気動向は安定しており、夏期賞与も昨年より増えている。ただ、仕入単価の上昇傾向と人手不足感は相変わらずであり、仕事はあっても大幅な成長にはつながらない構造をしている。このまましばらく国内景気の安定を背景に小幅改善が続くのが最適なシナリオであるが、ギリシャ や中国など海外の不安定材料がどのタイミングで暴発するのか、決して予断を許さない。
 比較的余裕のある今の時期に、産官学が一体となってどれ だけ将来を見据えた挑戦をできるかが問われている。 
(佐無田光 金沢大学人間社会研究域 教授)

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