企業訪問

【19.03.01】事業承継(33)

指針講座受講による事業承継への覚悟

 \; 株式会社アイエムショット
代表取締役 油片 賢吉 会員

 同社は創業47年、消波ブロック(通称テトラポッド)を作る為の型枠整備業と運送業を事業として手掛けてきました。近年はブロック業界の斜陽化が進む中、新規事業としてブラスト加工という金属の表面に小さな鉄球を無数に吹きつけ金属の表面を粗し、建築鉄骨や工作機械などの長期使用に耐えうる塗装の前処理加工技術を事業の柱にしようとしています。
 油片会員は2017年11月に同友会に入会しました。入会前は目先の事ばかりに捉われ、自分の想いを上手く父親にも伝えられず反発し、家族に愚痴をこぼすような毎日だったと話します。入会後も「煮え切らない男」そして「お客様スタイル」から脱却できず、消極的な参加が続きました。そんな中、
経営指針成文化講座のオリエンテーションに参加したところ、先輩会員に「何か変えたい、変わりたいって思っているんでしょ?迷ってないで今年の指針講座を受講した方がいいですよ。本当に人生変わりますよ」と言われ、半信半疑でしたが2018年度の講座に申し込みました。
 講座の合宿では、徹夜しても自社が「何をやっている会社で、どんな価値を提供していて社会にどう役に立つのか」を全く説明できず、更に「誰かが助けてくれると思っていませんか?甘えが出ていますよ」と共学者からも指摘されました。
 いかに自社や社員と本気で向き合ってきていなかったかと気付かされ、このままでは会社を潰してしまうと真剣に悩み「自分を変えること」を決断します。そして翌日「理念を作るので協力して下さい!」と現会長である父親にお願いし、本気でハラを割って話し始めました。それから毎日1時間以上、自社の歴史や社員に対する想い、経営していく厳しさや喜びを語り合いました。
 時期が来れば事業承継して社長として会社を存続していく事くらいは出来ると思っていましたが、「社員とその家族、会社を守る覚悟と想いが無ければ経営していくことが出来ない」と気付きました。更に「社員がいるからこそ仕事が受注出来るのだ」と思うようになります。
 この様に人生が変わり始めた油片会員の10年ビジョンは、自社でブラストした製品に加工証明ステッカーを貼り、あらゆる素材にブラスト技術を取り込み知名度を向上させ、加工そのものをものづくりのスタンダードとすることです。
 同友会では同世代の仲間と本音で語り合い、時には良きライバルとして、時には同士として成長できるようワクワクしながら主体的に例会や同友会活動に参加し「よい経営者」を目指したいと熱く語りました。

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