企業訪問

【22.01.01】クローズアップ同友会型企業づくり(44)

SDGsの取り組みを強化、ゴミのない世界を

 \; 株式会社ネオ金沢
代表取締役社長 高峰 茂 会員

■新会社を立ち上げ2目後に社長就任
 高峰会員は大学在学中から家業の手伝いをしていましたが、1990年、23歳の時に富山県の高岡市衛生公社に入社しました。最初は水処理事業部からスタートし、環境事業部に配属となりました。そこでRPFという廃棄物から作る固形燃料を石炭の代用品として開拓、解体部に異動し公共施設などを解体する仕事を経て水処理事業部の部長となりました。
 そうした中、株式会社ネオ金沢を立ち上げ、2年後に社長へと就任します。当初は公社の金沢支所的な目的で設立しましたが、実際は独立した公社の関連会社としての位置付けとなっています。業務内容は、大型商業施設やコンビニ、飲食店からの産業廃棄物運搬をはじめ、厨房排水に含まれる油脂や生ゴミを集めるグリーストラップ(Grease Trap)の清掃、家庭の排水トラブルの解決やポンプ層の清掃などです。正社員は10名で日中・夜間の作業を行っています。

■同友会で企業としてのあり方を考える
 同友会との出会いは2年前でした。先代の社長から名義変更で入会しましたが、同友会の取り組みの中で特にSDGs関連の事業に惹かれ積極的に参画していきます。その中で自身の考え方にも変化が生まれます。これまでは「利益追求型」の経営でしたが、「企業としてのあり方」を今まで以上に考えるようになりました。
 2019年に中同協の環境経営委員会が主催する「同友エコ2019」で奨励賞を受賞。これまで3Kと言われ、なかなか若い人材が集まりにくい環境も少しずつ変わり始めます。
 「汲み取りの会社なんて、、、」と自分の仕事に自信が持てない社員が多かったのですが、自社HPもリニューアルし、ビジュアルを前面に出したイメージの向上、業務内容も分かりやすくしました。HP上でSDGsの項目を掲載してからは、同業者からの信頼もより厚くなり仕事も増えてきたといいます。 
 最近では小学校の教育プログラムでもSDGsを導入している学校もあり、社員からも「『お父さんの会社はSDGsをやっているんだよね』と言われ、自分の仕事に誇りを持てるようになってきました」との声も聞かれるようになりました。

■SDGs導入をアピールして事業拡大
 「コロナ禍で足を止めている企業が多い今がチャンス。企業はSDGsを導入しアピールすることでさらに事業拡大できる」と高峰会員は言います。まずは自社でやってみる、そして次はSDGsを「利用する」、そしてさらに地球が良くなっていく、これを逃す手はありません。
 来年からはカーボンニュートラルに関しての取り組みも本格化されます。高齢化社会、事業継承をさせない親の増加など、中小企業を取り巻く環境は厳しさを増しますが、環境経営をしている企業は融資の優遇を受けやすいという光も見えてきています。
 「企業の生き残りをかけSDGsの取り組みをさらに強化していく。そして将来的にはゴミのない世界を作りたい」と胸を張る高峰会員、従業員が胸を張れる会社となる日も近いと感じました。

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