支部の活動報告

【17.10.17】第31回経営者フォーラム

10年ビジョンを掲げ会社が躍進

 \; 【基調報告】
報告者 佐藤 全 氏 
株式会社ヴィ・クルー 代表取締役
中同協共同求人副委員長・宮城県中小企業家同友会副代表理事

 第31回経営者フォーラムが10月17日、ANAクラウンプラザホテル金沢で開催されました。基調報告は宮城県中小企業家同友会の佐藤全氏。参加した130人の経営者を前に「人を生かす経営」というテーマで、佐藤氏が代表を務める?ヴィ・クルーでの経営実践内容を報告しました。
 同社はもともと自動車の整備工場でしたが、8年前にバスの製造メーカーになるという不可能とも思えるような10年ビジョンを掲げました。社員はそれを信じ、やりがいを持って仕事に取組み、その結果、夢は実現したそうです。
 佐藤氏曰く、会社経営には「経営指針の成文化」「社員共育」「定期的な新卒雇用」が必要とのこと。このうち「経営指針の成文化」は会社の理念を明確にして、会社の目指すべき方向性を「見える化」することで会社経営が全社をあげて計画的に進められるとし、またそれを進めるためには社員の意識や能力を高める「社員共育」が不可欠であり、そしてその共育を進めるためには組織の活性化と事業承継を見すえた「定期的な新卒雇用」が欠かせない。つまりこれらは三位一体であり、同社はこの三つの総合実践を何よりも大切にしているとのことです。そして、これまで19年間新卒の雇用を継続しており、そのことを誇りに思うと話していました。

は経営指針と企業変革支援プログラムでPDCAを

 \; 【第1分科会】
報告者 玄地 学 氏 
東洋産業株式会社 代表取締役社長
中同協経営労働副委員長・宮城県中小企業家同友会副代表理事

 「同友会には会社をよくするすばらしいツールがあるのにみなさんどうしてこれを活用しないのですか?」そのすばらしいツールとは経営指針(経営理念、10年ビジョン、経営方針、経営計画)と企業変革支援プログラムSTEP1・STEP2です。これをPDCAサイクルで毎期「継続」して「全社員」で行えば会社は絶対に良くなります。玄地会員が報告で伝えたかったことはこれにつきると思いました。
 具体的には、経営指針を作成し(PLAN)実行して(DO)それを検証・改善するために企業変革支援プログラムSTEP1(CHECK)とSTEP2(ACTION)を行います。こうすることで経営課題が浮き彫りになり、またその解決の優先順位も教えてくれます。ポイントは支援プログラムを行って終わりにせずに、そこでついた点数を1点高くするためにどうすればよいかを全社員に考えてもらうことです。玄地さんは東洋産業という会社をM&Aした後、その会社を改善するためにこのツールを徹底的に活用したとのことでした。
今回の報告は、例会などでよく質問が出る事項に対し、その解決手法が身近にあることを明示した貴重な機会でした。

経営者の責任による「共育ち」の考えが重要

 \; 【第2分科会】
報告者 梶谷 俊介 氏 
岡山トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長
中同協社員教育委員長・岡山同友会常任相談役

 同友会における社員共育のあり方として、「労使見解」を経営の中で実践していくために「経営指針」を作成し「共同求人」で雇用し「社員共育」で育ちあう「三位一体」の活動が同友会の大きな柱です。
 中でも「社員共育」は「労使見解」の観点から導きだされる、経営者の責任による社員との「共育ち」の考え方が重要になります。社員共育とは経営者本人が取り組まなければ社員の自発的な成長はありません。
 そこで岡山同友会での社員共育プログラムとして、社員共育大学・幹部社員大学・外部講師による同友会大学・ゲスト参加可能な共育講演会などの取り組みがあります。
 岡山トヨタ自動車?は店長クラスの幹部社員が毎回、社員共育大学に参加しています。経営者自身が参加しているかどうかで、参加企業の社員の成長に差があったように感じます。
 社員共育の一番の成果は、社員を育てることにより、結果的にそれが経営者の成長に繋がることです。

若者に選ばれる企業になろう

 \; 【第3分科会】
パネリスト兼コーディネーター 黒崎 嘉之会員 黒崎産業(株) 代表取締役社長
パネリスト 北口 紀之 会員 (株)マツモト 代表取締役社長
パネリスト 辻 明良 会員 (株)辻鉃 代表取締役社長

 第3分科会「共同求人」では会員約25名が参加し、室長の野村会員(ノムラ合成(株))の開会宣言の後、パネリスト兼コーディネーターの黒崎会員((株)黒崎産業)、パネリストの北口会員((株)マツモト)、辻会員((株)辻鉄)による「人材確保における働き方改革」をテーマにディスカッションしました。
 採用活動での取り組み・社員を定着させる為の努力など労使問題や育児休暇、有給休暇さらには新入社員の内定前後のフォロー等、創立80年以上の3名の会員の言葉を皆で真剣に聞き入りました。
グループ討論では、「ずっと働きたいと思われる会社になるためには?」というテーマで討論しました。現在売り手市場の中、人材確保は企業として重要課題の一つとなります。積極的な意見が飛び交い時間が足りないくらい熱い討論となりました。
 最後に座長の橋爪会員((株)フラワーガーデン)が、「これからを担う若者に選ばれる企業でないと会社は必ず淘汰される」と話し、弱小野球チームに例え、「毎年人材を確保して10年後に優勝できるチーム(企業)になろう」と結びました。

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