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第38回経営者フォーラム 開催報告

メインテーマ 「楽」─ 楽しむことから生まれる未来 ─

第38回経営者フォーラムが2025年10月24日(金)フラワーガーデン(金沢駅西会員)にて行われ、県外からの参加者を含む延べ157名が参集しました。本フォーラムでは、困難を乗り越え「楽しむ経営」を実践する経営者に注目し、参加者が自身の経営や地域の未来を考える場となりました。

【第1分科会:経営×楽】 

報告者 松村 昌英 会員 ㈱建築昌英 代表取締役社長/白山・野々市支部 

経営の原動力は、創業時の強い想い。「鶴来地区に住む人を増やしたい」「大工職人の地位を向上させたい」「仕事が楽しい事」にありました。創業後、業績は順調に伸びましたが、その後には社員の退職や地域との意思のすれ違い、自信の喪失といった試練もありました。しかし、そのたびに立ち返ったのが、原点である“創業の想い”でした。それを気付かせてくれたのは社員と「本音でぶつかる経営」でした。同友会活動を通じて経営を学び経営者として成長を続ける中で、自らと真摯に向き合い、地域や社員を巻き込みながら歩む先にはしっかりと叶えたい未来が見えていました。松村会員の報告から強い情熱が未来を切り開く事を改めて学び、自身の経営姿勢を見つめる良い機会となりました。

【第2分科会:人×楽】 

報告者 斉藤 安元 会員 アイエヌジー㈱ 代表取締役社長/金沢城南支部

「人にしかできない仕事」をテーマにご報告をいただき、86名が参加しました。生成AIの進化が急速に進む中で、それを恐れるのではなく受け入れ、ワクワクしながら新しい未来を創る姿勢に、多くの気づきを得ました。会社は属人化を防ぎ、社員は自らの強みを磨く――この一見矛盾するサイクルを回し続けることこそが、人にしかできない仕事を高め、会社と社員の両方を守る道であると学びました。また、AIには真似できない「人と人とが本気で意見をぶつけ合い、新しい価値を生み出す力」にこそ、これからの時代を切り拓く“楽しさ”があることを再確認できる報告となりました。

【第3分科会:地域×楽】 

パネラー  森山 明能 氏(七尾自動車学校)、岩本 守雅 氏(㈱ 継手意匠店)、久松 陽一 氏(㈱andyo)

コーディネーター:高畠 善史 会員 ㈱プロスペラゴ 代表取締役/金沢城南支部

地域をテーマにした第3分科会では、行政や学校との連携ではなく、地域で主体的に挑戦する事業者に焦点を当てました。新しい視点を得ることを目的に、会員外で活躍する方々を招き、七尾自動車学校が手がけた宿泊・交流施設「TADAIMA」(地域活性化を目的に設計され、グッドデザイン賞を受賞))に関わるメンバーによるパネルディスカッションを開催しました。時間・空間・仲間という考え方から、人と人、地域との関係性を掘り下げ、「出会える人がいるところが地域」という印象的な言葉も生まれました。七尾に拠点を置きながら地域を越えてつながりを広げるTADAIMAの取り組みから、関係性の広がりを楽しみながら挑戦し続ける姿勢こそが、地域の未来をつくっていくのだということを感じられました。

最後に、片糸洋介実行委員長(㈱ナインデザインスタジオ代表取締役)は「楽しむことの解釈や気づきは人それぞれですが、未来を見据えて覚悟と希望を持って経営に向き合うことが、結果として楽しむことにつながる」と総括しました。

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